
顔面の醜状について、非該当から異議申立で12級(併合11級)に認定された事案
- 歩行者
- 11級
- 12級
- 異議申立
弁護士法人ラグーン 広島支店(広島弁護士会所属)
依頼者は、後方からの追突で自転車ごと吹き飛ばされ、骨盤骨折の重傷を負いました。
子らは遠方に住んでいましたが、心配をして事故後すぐに病院へ駆けつけました。
病院で初めて会った加害者側の保険会社の担当者から、「子らが駆けつけたときの旅費の一部については支払いができない」という発言があったため、納得ができず、また被害者側としては当然に払われるものだと考えていた費用についても払われないという回答であったため、今後の対応に強い不安を感じ、ラグーンへ来所されました。
今回は、事故直後のご相談でした。
ご家族はかなり動揺しており、今後の流れについて強い不安を感じておられました。
まずは、弁護士から手続の流れをご説明し、後日、ご本人の体調が安定してから正式に受任することになりました。
症状固定後、被害者請求(後遺障害等級認定の手続を被害者側が主体となって申請する手続)によって、後遺障害等級認定を受けました。骨盤骨折後の股関節の機能障害について12級、坐骨痛について12級、併合11級の判断でした。
依頼者は事故時、無職で一人暮らしをしていました。そのため、勤労による収入は特にありませんでした。しかし、近所に住んでいる長女の子(孫)の送り迎えや子守り(食事等も含む)を毎日のようにしていました。
長女の子は、事故によって子(孫)を依頼者に預けることができなくなり、お金を払って保育園を利用せざるをえなくなりました。
事故がなければ保育園の利用料は不要だったため、損害として認定されるべきではないかというのが依頼者の考えでした。
ラグーンでは、依頼者の意向を踏まえて、依頼者は実質的には他人(孫)のために一部の家事を担っていた家事労働者であったと法律構成をして相手方と交渉をしました。
交渉の結果、当初、相手方は依頼者の休業損害や逸失利益を否定していましたが、最終的には損害の一部として認定してもらうことができたため、裁判外で和解となりました。
一般的に、無職で一人暮らしをしている方に休業損害や逸失利益は生じないと考えられています。
収入がないため減収は観念できないし、一人暮らしであれば他人のための労務提供(家事労働が財産的な価値を有すると評価されるのは「自分以外の家族のために家事を行っている」という要素が必要と考えられています。)という側面がないため主婦(主夫)としての損害も認定されません。
しかし、今回のケースでは、一人暮らしといっても、実質的には、「孫のために家事をしている祖母」という側面がありました。
類似のケースとして、裁判例では、近くに住んでいる子どものために家事を手伝っていた事案(東京高裁平成22年9月30日判決や大阪地裁平成20年8月26日判決)で、休業損害や逸失利益を認定しています。
ラグーンではこの点を重点的に主張することで、最終的には保険会社も一部ではありますが休業損害や逸失利益の発生を認め、示談となりました。裁判外の交渉で、一部でも休業損害や逸失利益が認定されるケースは非常に珍しいといえます。
今回の事案が裁判になった場合も同様の結論となったか微妙な事案でしたが、粘り強く交渉することで、裁判外で、依頼者の実態に即した適切な賠償金を取得することができました。
広島で交通事故被害に遭った方でも、無職で一人暮らしをしているけど近くに住んでいる孫の面倒をみているという方は多くいらっしゃると思います。どのような主張が有効になるのか、まずは広島でお近くの弁護士へ相談されることをお勧めします。
弁護士法人ラグーン 広島支店(広島弁護士会所属)
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